【2023年最新】弁護士が解説!著作物のAI学習利用に関する海外制度と最新動向
弁護士、AI Practice Group統括
島内 洋人
法律事務所ZeLo・外国法共同事業(以下、法律事務所ZeLo)は、2023年7月10日(月)、日本マイクロソフト株式会社(以下、日本マイクロソフト)と共催で、「生成系AI勉強会~開発・ビジネス活用・法的支援の3つの観点から、生成系AIに携わる各担当者が登壇~」を開催しました。日本マイクロソフト本社にてオフラインで開催され、質疑応答では、AIビジネスの論点について議論するなど、非常に盛況のイベントとなりました。本記事では、オフラインイベントの当日の様子をお届けします!
2017年東京大学法学部卒業、同年司法試験予備試験合格。2018年司法試験合格。2019年弁護士登録(第二東京弁護士会所属)。2020年法律事務所ZeLo参画。クロスボーダー取引を含むM&A、ストック・オプション、スタートアップ・ファイナンスなどコーポレート業務全般を手掛けるほか、訴訟/紛争案件も担当。また、AI、web3、フィンテックなどの先端技術分野への法的アドバイスを強みとする。主な論文に「ステーブルコイン・DeFiとCBDC」(金融・商事判例1611号、2021年)、「スタートアップの株主間契約における実務上の論点と対応指針」(NBL 1242(2023.5.15)号)など。
目次
法律事務所ZeLoと、日本マイクロソフトの「Microsoft for Startups Founders Hub」が共同で、主にスタートアップ企業の経営者の方や、企業の新規事業・企画担当者の方を対象に開催したオフラインイベントです。
「Microsoft for Startups Founders Hub」とは、革新的な技術やサービスを有するスタートアップ企業のサービス立ち上げから顧客開拓まで徹底伴走する無料支援プログラムです。
法律事務所ZeLoは、スタートアップ企業(株式会社LegalForce、現:株式会社LegalOn Technologies)と同時創業した経緯などから、スタートアップ支援に強みを有し、グループファームと連携しながら、創業期から上場直前までの幅広いフェーズのスタートアップ企業を一貫してサポートしています。
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そこで、「Microsoft for Startups Founders Hub」と法律事務所ZeLoは、スタートアップ支援の観点から連携を測り、第一弾として、近年世界中で注目を集める生成系AIに焦点を当てたイベントを開催しました。
生成系AIは、自然言語処理技術の一つで、文章や音声、画像などのデータから新しいデータを生成することができます。最近では、GPT-4やCodexなどの大規模な生成系AIが注目を集め、その技術は様々な分野で活用されています。
日本マイクロソフトでは、Open AIと連携し、言語とコードを深く理解した大規模で生成的な AI モデルを活用して、最先端のアプリケーションを構築するための新しい論理的思考と理解の機能を実現する「Azure OpenAI Service」を提供しています。
一方、法律事務所ZeLoでは、AI分野に関連する法規制の範囲が広く、リスクの把握や最新情報のキャッチアップが難しいという側面に着目し、弁護士・弁理士とパラリーガルで専門チームを編成し、多数のクライアントへ法的アドバイスを提供しています。
今回の勉強会では、さらにAI契約審査プラットフォーム「LegalForce」など、AIをビジネス活用する株式会社LegalOn TechnologiesのCTOもお呼びして、開発・ビジネス活用・法的支援の3つの観点から、AI分野でビジネスを進めていく際に検討すべき法的論点、さらには法律業界でのビジネス活用方法や検討課題についてご紹介しました。
OpenAI社のChatGPTなどによって、文章生成系のみならず、情報抽出系・文脈理解系・チェック系・翻訳系タスクの効率化などができるようになったが、社内活用にあたっては「社内で活用したいけどデータが流出しないか心配・・」
「高いセキュリティレベルで運用したい・・」
など、様々な不安が残るのが現状。
日本マイクロソフト Customer Program Manager 南澤 拓法氏からは、デモを通じて、Azure OpenAIがどのように業務効率化や新たなサービス開発に貢献しているか、どのように上記の不安を解消しているかについて説明されました。
リーガル観点の生成AIの主要トピックとしては、「著作権」「個人情報保護」「倫理」「規制フレームワーク」の4つの論点について解説しました。
著作権のパートでは、広範に著作物のAI学習利用が認められている著作権法30条の4について、実際の学習場面に置ける適用範囲や、条文をめぐる直近の政府の動きについて解説したほか、AI学習への既存著作物の利用やAI生成物への著作権発生について、海外動向含めて紹介しました。
著作物のAI学習利用に関する海外制度と最新動向については、以下の記事で詳しく解説していますので、ご参照ください。
そのほか、「個人情報保護」「倫理」「規制フレームワーク」のパートでも、海外動向も交えながら、現在の議論の状況や方向性について説明しました。
※法律事務所ZeLoまたは所属弁護士の見解であり、マイクロソフトの見解とは異なる場合があります。
パネルディスカッションでは、開発・ビジネス活用・法的支援の3つの観点から、以下4者により、3つのテーマでパネルディスカッションを行いました。
トークテーマは以下の3トピックでした。
ご参加者からは、以下の通り満足の声をいただきました。
勉強会の終盤には、質疑応答とネットワーキングのお時間を設けました。質疑応答では、実際にAIビジネスを検討している方のご質問などをいただきました。
今回、法的論点の解説のみならず、開発・ビジネス活用の点も含めたイベントを開催したことで、様々な方にご参加いただき、生成系AIに関して、登壇者含め、様々な観点から検討し、理解を深めた機会になれたかと存じます。
法律事務所ZeLoでは、AIやweb3分野など、先端領域/革新的なビジネスモデルの支援に強みを持ち、企業の事業をサポートしています。今回のような、イベント登壇・社内研修なども対応していますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
また、法律事務所ZeLoでは、AIをはじめとする先端領域に関して、創業時から潜在性に注目して研究・実務を進めてまいりました。その知見と経験をもとに、専門チームを編成し、多数のクライアントへ法的アドバイスを提供しています。ビジネススキームに合わせ、迅速かつ質の高いサービスを提供します。「生成系AIを活用したビジネスを展開したいが、ビジネススキームについて相談したい」「法的論点について相談したい」など、どんなご相談でも構いませんので、お気軽にお問い合わせください。
※日本マイクロソフトのAzure OpenAI Serviceについてはこちら:https://azure.microsoft.com/ja-jp/products/cognitive-services/openai-service
※株式会社LegalOn TechnologiesのAI契約審査プラットフォーム「LegalForce」についてはこちら:https://legalforce-cloud.com/