前人未到のWeb3領域。共に開拓し、挑戦し続ける「戦友」-株式会社Ginco
Attorney admitted in Japan
Tomonori Nagano
Attorney admitted in Japan
Kohei Kanzawa
クラウド型電子薬歴システム「Musubi」(SaaSサービス)を提供している株式会社カケハシ。従業員130名に対し、法務部が1人という法務リソース不足の問題を抱えていました。そこで同社は、法律事務所ZeLo・外国法共同事業のLPOサービス(顧問弁護士:Legal Process Outsourcing Service)を導入することに。LPOサービスをどのように利用しているのか、なぜZeLoを選んだのかについて、株式会社カケハシの代表取締役CEO・中川 貴史さんにお話しいただきました。聞き手を務めるのは、小笠原匡隆弁護士です。
会社規模:スタートアップ企業
業界:医療・SaaS
従業員数:約130名
法務部の有無:あり(1名)
POINT
貴社の事業と法務部が取り扱う法分野について教えてください。
当社は、2016年3月に創業して、エクイティ・ファイナンスによりシリーズBラウンドを終え、回累計約37億円の資金調達を行っています。当社が提供しているサービスは、Musubiという薬剤師をサポートする電子薬歴システム(SaaSサービス)です。このような事業なので、医療情報などの秘匿性が高い個人情報を扱うことが多く、情報セキュリティに関する法務や、事業提携やベンチャーファイナンスやその他日常の契約書のレビューや、上場に向けた労務体制の整備などを行っています。
法務の体制を教えてください。
法務担当の弁護士が、創業して約2年後の2018年に入社しました。彼女が入社する以前は私が法務を担当していました。創業当初は、ビジネスモデルを固めつつ、利用規約の草案の作成や、個人情報の取扱いであったりを検討することが多かったです。
現在では、法務として入社した弁護士1人が法務を担当しています。従業員数130人に対して法務担当者は1人だけなので、業務量が圧倒的に多い状況にあります。
スタートアップ法務でどういった点が重要かを教えてください。
創業当初は、どのスタートアップも実務経験がある法務のメンバーがいないことが常であると思います。スタートアップは、新しい領域を切り開くビジネスモデルを扱うことから、ビジネスモデルそのものに普通の視点では見えづらい部分にリスクが潜んでいることがあります。だからこそ「どういったところに注意すればいいのか」という勘所を持ち合わせることが非常に重要です。
また、投資契約等が複雑になる大きなエクイティ・ファイナンスを行うことが多いこと、急激に成長するからこそ人事・労務体制の整備やこれに関する問題が生じることが多いことから、こういったスタートアップに関する幅広い視野とその領域の知見を兼ね備えることが非常に重要です。
それとスタートアップの法務で重要なことは、リスクをすべてリジェクトするのではなく、事業成長をドライブさせることです。現場の業務のリアリティを把握したうえで、リスクを考慮して決断することが必要になってきます。
ZeLoのLPOサービスをどのように利用されていますか?
創業当初は、法務担当者が存在しなかったこともあり、LPOサービス でZeLoとともに、ビジネスモデルを固め、利用規約を作成するとともに、業界特有のガイドラインを参照しつつ、個人情報を含む情報の戦略的な取扱い方法について検討しました。
法務担当者が入社して以降は、人事・労務に関する事項であったり、新規サービスの立ち上げ、第三者的視点がほしい契約書のレビューなど幅広く相談させていただいております。当初は、戦略的法務としての立場を担っていただきつつ、現在では社内に弁護士がいることもあり逆に、外部の「第三者的な意見」としてZeLoの意見を活用する場合が多いです。
第三者的な意見を求める場合について詳しくお聞かせください。
弁護士によって得意な分野や過去に経験が多い分野にバラつきがあると思います。そういった時に、その分野に知見のある弁護士や複数の意見を得たい場合などに外部の顧問弁護士に相談させていただくことが多いです。大きなリスクが伴う意思決定をする場合に、知見を兼ね備えた弁護士が複数いて、スピーディーに意見をもらうことができるサービスには非常に安心感があります。
他の事務所と比較して当事務所を選んだ理由を教えてください。
スタートアップとして守りは勿論攻めの法務のニーズがあったこと、ZeLoではスピード感をもってビジネスに寄り添っていただける優秀な弁護士がいたことや、スタートアップならではの悩みの解決についてプロフェッショナリティをもっていると考えたからです。
ZeLo自体も新しいコンセプトをもった法律事務所としてのスタートアップであり、それぞれの弁護士が経営的視点を強く持っていることや、ZeLoの創業者である小笠原弁護士と角田弁護士はリーガルテックのリーディングカンパニーである株式会社LegalForceというスタートアップを立ち上げていることもあって、スタートアップの経営者という同じ目線をもって、ともに成長していけるのではないか、と考えたことも大きかったです。
※掲載内容は取材当時のものです(取材日:2020年1月10日)