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業界構造によって変わる知的財産戦略―5フォース分析で読み解く3つの分野

前回の記事では、「スタートアップの競争戦略における知的財産とは?」をテーマに、5フォース分析を用いて業界構造に与える知的財産の影響を解説しました。そこでは、①企業の収益性は自社の商品・サービスだけでなく業界構造に大きく左右されること、②業界構造は5つの競争要因によって形成されること、③これらの力が業界の収益率を決定することを説明したうえで、知的財産がその業界構造に働きかけ、競争環境そのものに影響を与え得ることを示しました。本記事では、代表的な3つの分野を取り上げ、業界特性ごとに知的財産がどのように競争優位や利益の維持に作用するのかを掘り下げて解説します。

業界構造によって変わる知的財産戦略―5フォース分析で読み解く3つの分野
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PROFILE

1996年早稲田大学理工学研究科物理学及応用物理学専攻修了。1996年NEC(日本電気株式会社)入社。2010年弁理士試験合格、2011年弁理士登録。2017年グロービス経営大学院経営研究科修了、同年弁理士法人RYUKA国際特許事務所入所。2024年法律事務所ZeLo参画。主な取扱分野は、国内特許、商標の権利化、外国特許の権利化、無効・侵害調査、異議申立など。

前回の記事:

スタートアップの競争戦略における知的財産とは?業界構造・参入障壁・交渉力への影響を解説

スタートアップの競争戦略における知的財産とは?業界構造・参入障壁・交渉力への影響を解説

5フォース分析で見る業界構造と5つの競争要因(おさらい)

5フォースの考えによれば、企業の収益性を第一義的に決めるのは、その企業の商品・サービス力よりもむしろ、その企業が属する業界の構造、すなわちその業界に作用する5つの力である、と理解されます[1]。

この5つの力は、(1)新規参入の脅威、(2)代替品の脅威、(3)買い手の交渉力、(4)売り手の交渉力、(5)既存企業間の競争、の5つです(下記図1)。

5つの力は、それぞれ以下のように説明されます。

新規参入の脅威

参入が容易な市場であれば、その市場には次々と模倣者が入ってきやすく、既存企業との競争が激化します。結果、価格競争等に陥り、収益が削られていきます。

代替品の脅威

顧客が別の手段で、自社が達成している目的と同じ目的を達成できるなら、自社は常に、価格や条件で比較されることになります。結果、競争が激化します。

買い手の交渉力 

自社の商品やサービスの買い手が、自社よりも強い立場にあれば、買い手は値下げを求めてきます。業界の中に売り手が多数いて、しかも一社一社の規模や影響力が小さく、なおかつ、買い手が少数の大口顧客に集中している場合などは、売り手は買い手に対して強く出にくい状態になります。結果、自社の収益が削られやすくなります。

売り手の交渉力 

重要部材、プラットフォーム、データ源等々の売り手からそれらを購入し、それを利用して自社が商品やサービスを提供している場合、売り手が強いと、売り手は高値での購入を迫ってきます。結果、自社の収益が削られていきます。

競合企業間の競争

業界内に競合企業が多く、自社と競合関係にあり、かつ、自社と他社との差異化が不十分な場合、価格競争が起きやすくなります。結果、自社の収益が削られていきます。


以上の5つの力が、主に業界の収益性を決めていますが、知的財産は、その5つの力のいずれかに作用することで、業界の収益性を変え得る力を持っています。

以下に、代表的な3つの分野として、研究開発集約型の分野、運用改善が価値の核となる分野、プラットフォームへの依存性が強い分野を取り上げ、それぞれの分野についての5つの力の作用と、知的財産を考えるうえでのポイントを解説します。

研究開発集約型の分野における知的財産戦略

研究開発集約型の分野では、長期間にわたる研究開発、技術的な発明、規制対応、臨床・試験・認証などが競争の中心になります。このような分野では、特許や周辺特許の束が、競争優位に直結しやすいです。医薬品業界、バイオテクノロジー業界、半導体材料・先端材料業界、医療機器業界等が、この分野に属します。

これらの業界には、①研究開発費が大きい、②開発期間が長い、③成功確率が低い、④規制・認証・試験への対応負担が大きい、⑤製品化までに巨額投資が必要、等の特徴があります。このような業界特性故に、5フォースのうち(1)新規参入の脅威、(5)既存企業間の競争が重要になります。

新規参入の脅威と特許による参入障壁の構築

先行企業が多額の費用をかけて開発した技術を、後発企業が簡単に真似できるのであれば、業界への参入障壁は大きく下がってしまいます。後発企業は、先行企業と同じ研究開発の苦労をすべて繰り返さなくても、市場に流通している製品や公表された技術を参考にして、市場へ入ってくることができてしまうからです。

したがって、研究開発集約型の分野では、特許が重要になります。重要な技術を特許で保護しておけば、後発企業は単純に同じ技術を使って参入することが難しくなります。後発企業は、別の技術を新たに開発したり、特許を回避する設計を考えたり、場合によってはライセンス料を支払ったりしなければならなくなります。

つまり、研究開発集約型の分野における特許は、先行企業が研究開発コストを負担して開発した技術を、後発企業に簡単に真似させないための盾といえます。後発企業が代替技術を開発することで、参入してくることはあり得ます。しかしながら、特許によって後発企業の参入に必要な時間、費用、技術的な難易度を高めることで、新規参入の脅威を弱め、先行者利益を高めることはできます。

既存企業間の競争と特許ポートフォリオの重要性

研究開発集約型の分野では、既存企業同士も、技術革新をめぐって激しく競争します。例えば、より効果の高い医薬品、より高性能な半導体、より高精度な医療機器等の実現を目指し、各社が継続的に研究開発を行っています。

このため、自社が新しい技術を開発しても、競合企業にすぐ模倣されてしまうと、せっかく生み出した技術的な差が短期間でなくなってしまいます。各社の商品に違いがなくなれば、顧客は「どの会社から買っても同じ」と考えやすくなります。このため、競争は価格中心になりやすくなります。価格競争になってしまうと、各社が研究開発に大きな費用をかけているにもかかわらず、十分な利益を得にくくなります。

したがって、研究開発集約型の分野では、この意味でも特許が重要になります。特許は、自社が生み出した技術的な差異を、一定期間保護する役割を果たします。競合企業が同じ技術を自由に利用できなければ、自社独自の性能や機能を維持しやすくなります。その結果、自社製品が単なる価格競争に陥ることを回避しやすくなります。

さらに、一つの特許だけでなく、中核となる技術、その改良技術、製造方法、周辺技術などを複数の特許で守れば、競合企業は特許を回避可能な代替技術を開発することが困難になります。このため、研究開発集約型の分野では、複数の特許を組み合わせた特許ポートフォリオが重要になります。

つまり、研究開発集約型の分野における特許は、単に他社を排除するためのものではなく、自社が研究開発によって作った「他社との差異」を長く保ち、価格競争となることを防ぐための仕組みといえます。

下記図2は、研究開発集約型の分野に属する業界に作用する5つの力の大小を、矢印の大きさの大小で模式的に示した図です。

運用改善が価値の核となる分野における知的財産戦略

①顧客データの蓄積、②UI/UXの継続改善、③オペレーションの速さ、④継続率(顧客が自社サービスを継続して使用する率)の向上等、日々の運用改善が価値の中心になる分野では、競争優位の中核は、特許よりもむしろ、データ、ノウハウ、運用プロセス、プロダクト改善速度にあります。SaaS業界、クラウドソフトウェア業界、CRM/業務支援ソフト業界、観測・監視ソフト業界等が、この分野に属します。

これらの業界では、上記①~④等が価値の中心になるという業界特性故に、5フォースのうち(2)代替品(代替サービス)の脅威、(3)買い手の交渉力、(5)既存企業間の競争が重要になります。

代替品(代替サービス)の脅威とデータ・ノウハウの保護

運用改善が価値の核となる分野では、代替品の脅威は強くなりやすいといえます。例えば、営業管理用のSaaSにとっての代替手段は、別の営業管理SaaSだけではありません。

表計算ソフト、社内で作った簡単なシステム、外部の営業代行会社なども、「営業活動を管理する」という同じ目的を達成する代替手段になり得ます。もし顧客が「わざわざこのサービスを使わなくても、別の方法で十分だ」と感じれば、そのサービスは価格を上げにくくなり、解約も増えやすくなります。

したがって、運用改善が価値の核となる分野では、そのサービスを使い続けることで価値が積み上がる仕組みが重要です。例えば、長期間の利用データの蓄積による分析精度の向上や、利用者ごとの設定の最適化が進むことで、他のサービスでは同等の価値を得にくくなります。

知的財産の観点では、このようなデータの蓄積・活用方法、改善ノウハウ、独自の分析方法などを営業秘密や特許で保護することが重要になります。つまり、顧客に「別の方法でも同じ」と思わせない独自の価値を作り、その価値を簡単に模倣されないよう知的財産で保護することで、代替品の脅威を弱めることができます。

買い手の交渉力と営業秘密の活用

運用改善が価値の核となる分野では、買い手である顧客の交渉力が強くなりやすいです。例えば、SaaSや業務支援サービスでは、複数の会社が似たような機能を提供していることが多く、顧客は「もっと安いサービスはないか」、「他社のサービスでも十分ではないか」と比較しやすい状況にあります。顧客が簡単に他社へ乗り換えられるため、サービス提供会社は値上げしにくくなります。

したがって、運用改善が価値の核となる分野では、日々の運用を通じて蓄積されるデータやノウハウが重要になります。例えば、その顧客の利用履歴をもとに機能が最適化されていたり、その会社独自の業務に合わせた設定が蓄積されていたりした場合、他社へ移ったときに同じ便利さをすぐに再現することは困難です。

知的財産の観点では、こうした顧客データの活用方法、設定ノウハウ、運用手順、分析方法などを営業秘密として保護することや、特徴的な技術を特許で保護することが重要です。つまり、顧客に「他社サービスでも同じ」と思わせない独自の価値を作り、その価値を簡単に模倣されないよう知的財産で保護することで、買い手の交渉力を弱めることができます。

既存企業間の競争と継続的な運用優位の確立

運用改善が価値の核となる分野では、既存企業同士の競争も激しくなりやすい傾向があります。SaaSや各種デジタルサービスでは、新しい機能が追加されると、競合企業も比較的短期間で似た機能を追加することができるからです。

したがって、一つの機能だけで長い間、他社サービスと差をつけることは困難です。ある会社が便利な機能を作っても、しばらくすると競合各社も同じような機能を提供するようになり、「どの会社を選んでも大きな違いはない」という状態になりやすくなります。この状態になると、競争は価格、広告費、営業力などに移っていきます。各社が値下げや広告競争を続ければ、売上が伸びても利益は残りにくくなっていきます。

このため、運用改善が価値の核となる分野では、外から見える一つの機能よりも、簡単には模倣できない運用の仕組みが重要となります。例えば、長年蓄積された利用データ、障害対応のノウハウ、顧客が使い続けるための改善方法、精度を高めるための社内手順などです。

知的財産の観点からは、このようなノウハウやデータを営業秘密として管理するとともに、運用の仕組みとなる技術を特許で保護することが重要になります。つまり、この分野では、競合企業に見える機能だけを競うのではなく、その機能を継続的に改善していく仕組み自体を他社に簡単に模倣されないようにすることが重要です。また、データやノウハウは、特許出願すると公開されることになりますので、特許出願を控えた方がよい場合もあります。

下記図3は、運用改善が価値の核となる分野において、当該分野に属する業界に作用する5つの力の大小を、矢印の大きさの大小で模式的に示した図です。

プラットフォームへの依存性が強い分野における知的財産戦略

プラットフォームへの依存性が強い分野とは、利用者と利用者、出品者と購入者、運転手と乗客、ホストとゲストのように、複数の参加者をつなぐことで価値を生む分野を指します。このような分野では、知的財産が、契約、データ帰属、API条件、標準、ネットワーク効果と連携することで、より大きな効果を発揮することが多くあります。ライドシェア業界、宿泊マーケットプレイス業界、フリマ・C2Cマーケットプレイス業界、配車・配送プラットフォーム業界が、この分野に属します。

これらの業界では、価値は製品単体よりも、①誰と誰をつなぐか、②どのルールで参加させるか、③データを誰が握るか、④接続条件を誰が決めるか、が重要となります。このような業界特性故に、5フォースのうち(1)新規参入の脅威、(2)代替品(代替サービス)の脅威、(3)買い手の交渉力、(4)売り手の交渉力が重要になります。

新規参入の脅威とデータ・契約による防衛

プラットフォームへの依存性が強い分野では、既存企業がすでにネットワーク、データ、接続先、参加者基盤を持っているため、新規参入の脅威は弱まりやすいとも思われます。

しかしながら、新規参入者は必ずしも同じ仕組み全体を再現する必要はなく、一部の顧客層や機能に絞った参入や既存基盤を利用した参入、別の価値提案による参入を試みることがあります。したがって、データ帰属、API条件、契約、標準対応を整えることは、単にネットワークを大きくするだけでは防ぎきれない参入経路を狭めるうえで重要となります。

さらに、知的財産の観点から見ると、ここで本当に大事なことは、プラットフォームから生まれる大事な資産を、他社に簡単に使われない形にしておくことです。例えば、利用データを自社の資産として管理すること、接続の仕組みを自社主導で決めること、運営ノウハウを営業秘密として保護することによって、後発企業は既存の仕組みにただ乗りしにくくなります。

つまり、プラットフォーム型における知的財産は、単に技術を保護するだけではなく、ネットワークから生まれる価値を自社に蓄積し、後発企業による容易な追随を防ぐ役割も果たします。

代替品(代替サービス)の脅威と独自価値の維持

例えば、配車・配送プラットフォーム業界において、配車アプリ提供者にとっての競争相手は、別の配車アプリの提供者だけではありません。

配車アプリの利用者は、「目的地まで移動する」という目的を達成するために配車アプリを使用しますが、電車、バス、レンタカー、自転車等も、同じ目的を達成する代替手段になります。代替手段が容易かつ低コストで利用できる場合、利用者がそのプラットフォームを継続して利用する必要性は低下します。そのため、代替品の脅威が強い市場では、プラットフォーム提供者側は価格を上げにくく、利用者を引き留めるために継続的な価値向上を求められます。

したがって、プラットフォームへの依存性が強い分野では、利用者が代替サービスに流れることなく、そのプラットフォームを使い続ける理由を作ることが重要です。例えば、独自の推薦技術、マッチング技術、利用者データ、評価システム、決済や物流との連携、使いやすいインターフェース等、目的は同じであっても利用者がサービスに独自に価値を見出している場合、利用者にとって「他の方法でも同じ」ではなくなります。

知的財産の観点では、このようなデータの管理方法、推薦やマッチングの仕組みを営業秘密として保護するのか、特徴的な技術を特許で保護するのかが重要になります。つまり、この分野における知的財産は、単に技術を保護するためだけではなく、利用者が容易に他の代替サービスに移らない理由を支える意味を持ちます。これにより、代替品(代替サービス)の脅威を弱めることができます。

買い手の交渉力と利用者の継続利用を支える知財

プラットフォームへの依存性が強い分野では、利用者が簡単に別のサービスへ移ることが可能な場合、買い手の交渉力が強くなりやすいといえます。

例えば、利用者が複数のフリマアプリや配車アプリを簡単に使い分けられるのであれば、あるプラットフォームの料金が高くなったり、使い勝手が悪くなったりしたとき、利用者はすぐに別のサービスへ移ることができます。このような状態では、プラットフォーム提供者は値上げしにくく、利用者に有利な条件を求められやすくなります。

したがって、プラットフォームへの依存性が強い分野では、利用者がそのプラットフォームを使い続ける理由を作ることが重要です。例えば、利用履歴、レビュー、評価、購入履歴、個別に最適化された推薦等が蓄積され、それらを他のサービスへ簡単に持っていけない場合、利用者は別のプラットフォームへ移りにくくなります。

知的財産の観点から見ると、このようなデータの管理方法、推薦やマッチングの仕組みを営業秘密として保護するのか、特徴的な技術を特許で保護するのかが重要になります。つまり、プラットフォーム型における知的財産は、単に技術を保護するためだけではなく、利用者が簡単に他のサービスに移らない理由を支える意味を持ちます。これにより、買い手の交渉力を弱めることができます。

売り手の交渉力とプラットフォーム資産の保護

プラットフォームへの依存性が強い分野では、商品やサービスを提供する側の参加者(商品やサービスの売り手)も大きな力を持つことがあります。例えば、フリマサイトの出品者、配車サービスのドライバー、宿泊サイトのホスト等です。

このような参加者がすぐに他のプラットフォームへ移ることができる場合、売り手の交渉力は強くなります。例えば、多くの優良な出品者が別のサービスへ移ってしまえば、買い手にとって、そのプラットフォームの魅力は下がります。したがって、プラットフォーム運営会社は、売り手に対し手数料を上げたり、不利な条件を一方的に押しつけたりすることは困難です。

したがって、プラットフォームへの依存性が強い分野では、売り手がそのプラットフォームに残り続ける理由を作ることが重要です。例えば、長年蓄積された評価、販売実績、顧客データ、販売支援機能、決済・物流との接続などが一体化していれば、売り手は簡単に別のプラットフォームへ移りにくくなります。

知的財産の観点からは、こうした販売支援の仕組み、データ分析、マッチング技術、運営ノウハウ等を特許、営業秘密、契約などで保護することが重要になります。つまり、この分野における知的財産は、単に技術を保護するためだけではなく、売り手が簡単に他のサービスに移らない理由を支える意味を持ちます。

下記図4は、プラットフォームへの依存性が強い分野において、当該分野に属する業界に作用する5つの力の大小を、矢印の大きさの大小で模式的に示した図です。

スタートアップの知的財産戦略 経営者が問うべき4つの視点

知的財産は、5つの力のいずれかに作用することで、業界の収益性を変え得る力を持っています。ただし、5つの力のそれぞれの大小は業界ごとに異なりますので、上記で説明したとおり、知的財産が5つの力のいずれに効果的に作用するのか/しないのかも、業界ごとに異なってきます。

したがって、前回記事においても述べたとおり、スタートアップ経営者は、知的財産を単なる法務手続として見るのではなく、事業戦略の一部として捉える必要があります。その際には、次の4つの問いを改めて確認する必要があります。

  1. 自社はどこで戦っているのか
  2. 戦いの場はどのような業界特性(5フォースの各力の大小)を持っているか
  3. その業界特性を踏まえて、自社はどのような戦略で戦うのか(自社の利益の源泉は何か)
  4. その業界特性と自社戦略を踏まえて、どのような知的財産をどの力に及ぼすのが効果的か

これらの問いに答えていくことで、知的財産が自社の武器になるはずです。

競争戦略として知的財産を活用し、利益を守るために

今回取り上げた3つの分野(研究開発集約型の分野、運用改善が価値の核となる分野、プラットフォームへの依存性が強い分野)は、あくまで一例です。

スタートアップ経営者は、単に「何を出願すべきか」を問うのではなく、上記の4つの問いを自らに投げかけ、どのような知的財産をどの力に及ぼすのが効果的かを考える必要があります。そのうえで、知的財産を、競争の条件を整え、利益を守るための道具と考えることが重要です。そして、創業当初から知的財産の創出・保護・活用計画を立案し、事業計画に含めることが望ましいといえます。

法律事務所ZeLoには、お客様の事業の特性を理解しながら、知的財産に関する活動を伴走した経験のある弁護士および弁理士が在籍しています。法務・知的財産のプロフェッショナルとして、貴社の事業に資する知的財産の設計をサポートいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

参考文献

[1] M.E.ポーター『競争の戦略』新訂版42刷、ダイヤモンド社、1995年

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