「IPOならZeLo」と言われるように──東証を経験し、ZeLoに参画した伊東弁護士が見据える未来
Attorney admitted in Japan
Yusuke Ito
本業と組織作り、双方の最前線で活躍する弁護士の働き方に迫る──本記事では、効率的な業務遂行でメリハリをつけた働き方を確立する、大手法律事務所出身の伊藤龍一弁護士に話を聞きました。
Ryuichi Ito joined ZeLo in 2022. Before joining ZeLo, he started his career as a lawyer by joining Nishimura & Asahi in 2018. He graduated from the University of Tokyo (LL.B) and passed Japanese Bar Exam in 2017. His main areas of practice include startup law, competition law, public affairs etc.
──はじめに、ファーストキャリアについて教えてください。
大学を卒業した2017年に司法試験に合格し、2018年の12月に西村あさひ法律事務所に入所しました。所属は、独占禁止法や国際通商法をメインに取り扱うチームでした。留学の年次が近づき、改めてキャリアについて考える中で、早くから特定の分野の専門家への道を進むよりも、もう少し幅広い相談に対応できる弁護士になりたいという気持ちが強くなってきました。
特に、起業したり、スタートアップに転職したりする友人が増えたことも大きかったですね。彼らの話を聞く中で、スタートアップの熱量に触れながら仕事をしてみたい、課題を解決して伴走できるようになりたいと思うようになりました。
──ZeLoとの出会いや入所の経緯について教えてください。
実は、司法修習前に約2週間、ZeLoでインターンをしていました。当時はまだ弁護士が4名ほどの規模でしたが、海外のリーガルテックの状況に関するリサーチをしたり、法律事務所・リーガルサービスの在り方を考える課題が与えられたりと、大きな刺激を受けました。西村あさひに入所してからも、折に触れてZeLoの動向はチェックしていましたね。
次第に、学生時代からの知り合いが何人もZeLoに参画していき、同世代の彼らが事務所の中核として活躍している姿を見聞きしたことで、改めてZeLoに惹かれ、2022年の夏に入所しました。
入所当初はPLS(Professional Legal Service:スポット業務を中心に取り扱う)部門に所属し、ファイナンスを中心に取り扱っていました。一方で、スポット的な関与のみならず、継続的にスタートアップに伴走したいという思いもあり、顧問業務も並行して対応していました。現在は、PLS部門とLSP(Legal Strategic Partner:主に顧問先企業の顧問業務の対応を行う)部門を兼務しています。
──前職で携わられていた領域とZeLoの取扱領域はあまり重ならない印象ですが、転職に際して不安はありませんでしたか。
そうですね。確かに、前職で携わった領域とZeLoで扱う領域の重なりで言うと、M&Aの経験が少しあるくらいでした。だからこそ、転職するのであれば専門特化が進み過ぎる前の方がよいだろうという判断もありました。
取り扱う分野の違いから、特に最初の1年は本当に手探りで勉強の日々でしたが、ZeLoは中途でも学びながら挑戦できる組織風土があって助かりました。

──ZeLoへの入所前のイメージと実際の環境や仕事にギャップはありましたか。
スタートアップのクライアントが多いことは認識していましたし、実際に入所して多いとは思いましたが、他方で、スタートアップ以外のクライアントも多数いることは良い意味で驚きでした。私が入所してからも事務所は成長を続けており、例えば、誰もが知っている大企業が新しくクライアントになり、継続的に依頼いただいたりもしています。
案件への関わり方の面では、前職と大きな違いがありました。入所前にも聞いてはいたのですが、同世代の弁護士が案件の見積もりをし、案件遂行の中心を担い、請求まで責任を持って行っており、実際に私も入所して早々に担当することになりました。特に、案件の責任者としてのプレッシャーと達成感は実際に経験しないと分からないものでしたね。
──パートナー制を採用していないZeLoだからこその動き方かもしれませんね。見積もりは難度が高そうに思えます。
そうですね。最初は相場もなかなか分からないので、周囲に相談したり過去の類似案件を参照したりしながら感覚を掴んでいきました。とはいえ、未だに相当悩みますし、難しいなと思います。
──また、組織作りに携わることができるという点にも魅力を感じて入所されたと伺いました。
はい。実際に入所してみると、思っていた以上に携われる機会がありました。成長過程の組織なので様々な面で伸びしろがあり、私は新任弁護士のリクルート(採用活動)に深く関わってきました。
私の入所時点で弁護士30名程の規模になっていたZeLoですが、リクルートチームでは上から2番目の年次で、例えば、サマーインターン・ウィンターインターンの企画・選考・運営を中心として取り仕切ってきました。
──リクルートにおいて大切にしていることはありますか。
自分が接する方に興味を持つことでしょうか。限られた時間の中でも、興味関心や考え方、もっというと人生観のようなものに触れられたらと思っています。私自身も、これまで何を考えてどのような選択をしてきたか、今は何を考えているかといった点を伝えるようにしていて、相手の方に何か参考になる点があれば嬉しいなと思っています。
リクルートは、その方の人生に大きな影響を与えることになるので無責任な発言はできませんが、逆に、心からZeLoにマッチすると思えば、自信を持って、ぜひ一緒にZeLoを創っていこう!と伝えるようにしています。
──リクルートの他にも、メンターとして76期・77期の若手弁護士をサポートしていますよね。
はい、76期・77期の弁護士1名ずつのメンターをしており、メンター制度の責任者もしています。私を含めたメンターは、各自担当の弁護士と毎週1on1ミーティングを実施しています。加えて、私自身は76期・77期の弁護士全員と個別に話す時間を3か月に1回設けています。
メンターは定期的に会議を行って、若手の弁護士が今どういった稼働状況にあるのか、どのような課題を抱えているか、今後どのような案件をアサインしたらいいのか、悩んでいることはないかといった点を共有しあうなど、手厚いフォロー体制を敷いています。
私自身も悩み考えながら過ごしてきたこともあり、日々の業務の状況から課題・悩みまで、幅広く相談役になる弁護士がいた方がよいという思いがあり、このような環境づくりをしてきました。今後も、メンターだけではなく、メンターのサポートを受けてきた若手弁護士の意見も聞きながら、よりよい制度にしていければと考えています。
──本業以外の部分でもマルチに活躍されている中で、働き方のこだわりはありますか。
趣味も多く、やりたいことは悔いなく全部やりたいというタイプなので、働くときは働く、休むときは休むというメリハリは意識しています。
仕事の進め方にはこだわりがある方かもしれないですね。レスポンスを迅速に行うことは心がけています。特に、一緒に働く弁護士から来ている質問や依頼のうち、クイックに確認して判断できるものに関しては、手元に溜めないよう徹底しています。
また、私が最初に検討して、他の弁護士に確認を依頼するようなものであっても、他の弁護士の確認が終わった後は私が最終チェックすれば回答できることも多いので、その辺りも意識していますね。
コミュニケーションも、無駄な往復が発生しないように工夫しています。特に、一緒に働く弁護士に仕事をしやすいと思ってもらうにはどうすべきか考えています。
例えば、自分が最初に検討する場合には、レビュワーがレビューしやすいように思考過程や根拠を丁寧に残したり、特に重要な点や悩んだ点を事前に挙げたりするように心がけています。逆に自分がレビューする場合には、ドラフターが修正趣旨を理解して、必要に応じて議論したり、次の案件につなげたりできるように細かくコメントしています。
──趣味の時間として、休暇や平日夜の時間帯を確保するためにしていることはありますか。
私は長期休暇を取ることが多いので、不在期間に迷惑がかからないよう、綿密な準備をしています。一緒に案件に入っているメンバーに対しては、大体1か月前頃から、普段の会話の中で「今度アフリカに行くんですよね」などと徐々に伝えていきます(笑)。
そして、もう少し休暇が近づいてきた時に、改めて現在のタスクを整理し、どこまでを自分が処理して休暇に入り、どこからはお願いするかを検討の上で、不在期間中に予想される動き、特に継続案件で相談が来そうなものの引継ぎなどを入念にします。テキストのみではなく、口頭でコミュニケーションを取るようにしていますね。
──余裕を持ってしっかりとコミュニケーションを取っているんですね。業務の引継ぎを依頼しにくいということはありませんか。
ないですね。休むことも重要ですし、他のメンバーが休暇を取る時には心置きなく休んできてほしいので、お互い様かなと思っています。休暇中に多少チャットやメールを見ることはありますが、案件の対応自体は、基本的に引き継いだメンバーに任せているので、案件の性質上どうしても自分が対応しなければならないもの以外は対応せずに休めています。
──入所から約3年半になりますが、毎年しっかり休暇を取っていますよね。
はい。2024年までは所内のルールで年間の休暇が5日だったので、5日分の休みをまとめて取って、前後の土日を合わせた9日間で海外に行っていましたね。2025年からは10日というルールになったので、6月はクラブW杯のためにアメリカに、10月は南部アフリカに行きました。
──これまでの休暇のエピソードをお願いします。
所内の他の弁護士の記憶にも残っていると思われるのは、2022年のカタールW杯ですね。実は入所したのがその年の7月だったのですが、入所した時点で行く予定を入れていたので、入所して数日くらい経った時点で、「11月の下旬にW杯を観に行く予定なんですけど大丈夫ですよね…?」と相談していたのをよく覚えています。
入所したばかりではあったものの、休暇を取ることをとがめられることもなく、むしろサッカーが好きな人も多いので、羨ましいという感じでした。
現地では、友人が日本戦のセットチケットを買ってくれていたので、コスタリカ戦とスペイン戦を観ました。例の「三苫の1mm」は目の前すぎて、逆に何が起きているか分かりませんでした(笑)。それ以外にも、ほぼ毎日、試合観戦していましたね。スペイン戦の後は、所内のSlackに歓喜の投稿をしました(笑)。

──最高の思い出ですね。年間休暇制度が新設され、2024年までの倍の日数の休暇取得が可能になりましたが、皆さんしっかりと取得できそうでしょうか。
所内のSlackでも、休みますという投稿を結構目にするので、多くの人は休んでいるように思います。5日間まとめて休む、というような長期休暇ではなく、土日や祝日と合わせて3連休や4連休にしている人も多いですね。
海外旅行好きとしては、やはり、5日間の休暇を2回取れるというのはかなり大きいです。もう今から2026年の旅行計画を立てています(笑)。
──まとまった休暇で心身ともにリフレッシュすることで、業務への活力も湧いてきますね。
そうですね。人生を充実したものにするためには、仕事以外にも様々な経験をして刺激を受けたり、思い出を作ったりする時間は大切だと思っています。
今回の南部アフリカ旅行中も、様々なバックグラウンド、価値観を持つ人たちと会って話す中で、自分の人生は自分の意思で形作っていくものだということを改めて感じました。今後、取り組んでいきたいことについて見つめなおすきっかけにもなりました。
──最後に読者の方へメッセージをお願いします。
ZeLoには変化に柔軟で前向きなメンバーが多く集まっており、自分がチャレンジしたいことに取り組みやすい魅力的な環境です。しかも、風通しがよく、相談・お願いもしやすい組織風土なので、私のように旅行が趣味の方も含め、プライベートも充実させながら働けることは間違いありません!
※掲載内容は掲載当時のものです(掲載日:2026年1月9日)
(取材:法律事務所ZeLo人事採用チーム、写真:根津 佐和子、編集:ZeLo LAW SQUARE編集部)