YUKI TAKAGI

若手弁護士

スタートアップの
エコシステムに
貢献できる弁護士に

髙木 友貴 弁護士(74期)

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PROFILE プロフィール

2019年東京大学法学部在学中、司法試験予備試験合格。2020年同大学在学中、司法試験合格。2022年弁護士登録(第二東京弁護士会所属)、同年法律事務所ZeLo参画。

ZeLoへ入所を決めた経緯や理由を教えてください。

大学1年生の夏にシリコンバレーに行き、スタートアップの熱気や雰囲気に惹かれ、スタートアップに携わりたいと思いました。

シリコンバレーの滞在期間中、Uber (編注:Uber Technologies Inc.)やAirbnb(編注:Airbnb, Inc.)などのサービスを頻繁に利用しましたが、これらのサービスが立ち上がり、普及した背景を調べてみると、法規制のある領域にもかかわらず、法的論点の整理やロビイング活動を通じて、その規制を乗り越えてサービスを拡大させ、私たちの身近な生活をより便利にし、社会に大きなインパクトを与えていることに衝撃を受けました。今ある市場の中で競争をするという発想ではなく、法規制の関係でこれまで誰も踏み出したことのなかった市場を切り拓き、そこに新たな市場、社会のニーズを生み出し、社会を変革していくという発想に、強く感銘を受けました。

当時、私は大学で法律を学び始めていましたが、裁判の場面など「問題が起こった時にどう対処するか」という側面で法律が使われることが多い印象でした。しかし、ビジネスを積極的に進めていくという側面でも法律を使うことができ、それがビジネス上大きな武器になり得ることを知って、魅力を感じ、弁護士としてスタートアップに携わりたいと思うようになりました。

予備試験受験後、複数の法律事務所のインターンに参加している時にZeLoの南先生に出会い、そこで初めてZeLoのことを知りました。

「リーガルサービスを変革する」というビジョンを掲げて、ZeLo自身がスタートアップのように成長し、若手の弁護士を中心に新しいことにどんどんチャレンジしていくカルチャー、雰囲気に深く共感しました。

大手の法律事務所に進むという選択肢もあった中で、ZeLoを選んだ理由はありますか。

一番大きいのは、ZeLoという余白のある組織が面白く、この組織を成長させるメンバーになりたいと思ったことです。

大手の事務所はある程度組織としては確立していて、今以上に、自分が入所してその組織を成長させるには少なくとも数年では難しく、そこにコミットし続けられるイメージが正直あまり湧きませんでした。

他方、ZeLoはまだ創業して間もない組織で、事務所自体がスタートアップのような感じで、メンバーも若い弁護士が多く、年次を問わず、新しいことにチャレンジすることが推奨され、それに対する許容度が非常に高い組織です。この組織に自分が入ったら、個人の成長と一緒に組織を成長させるというフェーズに携わることができ、一緒に頑張っていけると思い入所を決めました。

ZeLoに入所してみて良かったことや、逆に想像と違っていたことはありますか。

若手のうちから裁量を持ってチャレンジできる環境が一番良い点かなと思います。

ZeLoに入所する前から、中長期的には、一般的な弁護士業の枠組みを越えた、いわばスタートアップのエコシステムに貢献する取組みをしていきたいという想いを持っていましたが、弁護士として法律事務所に入所するのであれば、基本的には、顧問業務等の弁護士業務がメインとなり、さすがに若手のうちはそれを超えた業務を行うことは難しいのではないかと思っていました。

ですが、実際に入所してみると、事務所全体としてもスタートアップのエコシステムの形成に携わっていこうという風土が根付いており、スタートアップに関連する様々な取組み、チャレンジを応援してくれる環境であったところはすごく良かったなと思っています。

現在は、弁護士としてスタートアップのクライアントの顧問業務やファイナンス対応などを主体的に行いつつ、一定の時間を割いてスタートアップのイベントに参加したり、VC(ベンチャー・キャピタル)の方や投資先のスタートアップを支援するアクセラレータープログラムを運営していらっしゃる方と積極的に連携して、イベントやセミナー、法律相談会などの施策を行っています。

直近では、ZeLoがグロービス・グループが運営するアクセラレータープログラム「G-STARTUP」のサポーター企業に参画し、私自身もこのプロジェクトを担当しています。月に1回程度、虎ノ門にあるG-STARTUPのインキュベーションオフィスに訪問し、G-STARTUPのサポーター企業の起業家・経営者からリーガルの相談を受けたり、現地でセミナーを実施する等、様々な企画を考え、実行しています。

スタートアップ支援の他に、私は弁護士の新卒採用のチームにも所属しているため、採用活動や事務所の運営、将来の事務所をどのように創っていきたいかについて真剣に考える時間も多いので、そういう時間も含めると少し忙しいなと感じることもありますが、自分でやりたいと手を挙げてやっている業務なので、多少の忙しさであればやり切れますし、ネガティブな感情を持つことはほとんどありません。

振り返ってみると、入所したばかりの頃にやりたいと思っていた「スタートアップのエコシステムの形成に関わる」というチャレンジに、当初想定していなかった以上にチャレンジできていると思います。

髙木さんが入所した2022年当時と現在で、組織はどのように変わっているように感じますか?

弁護士もスタッフも、メンバーがとても増えたなと思います。

弁護士は異なるバックグラウンドを持った方や女性の弁護士も増えましたし、男女問わず子育てをしながら仕事をしている弁護士も増えており、バックグラウンドや働き方、多様性の幅がすごく広がっているように感じます。

大手の事務所出身の弁護士や、外資系の事務所出身の弁護士、インハウス出身の弁護士、官庁に出向経験のある弁護士など、様々なバックグラウンドを持った先輩弁護士と一緒に働くことができるため、それぞれの良さや視点の持ち方、気を付けていることをそれぞれから学ぶことができ、非常に勉強になります。

クライアントの層という意味でも、スタートアップから上場企業まで、企業規模や業種のバリエーションが日々増えていると思います。

現在の業務内容や担当案件を教えてください。

先ほどもお話ししたとおり、弁護士業でいうとスタートアップ法務を中心に行っています。顧問という形で日々の法律相談を受けているほか、資金調達を行う際の資本政策全体やそれを踏まえた資金調達のスキームの検討、投資契約書等のドラフト・レビューや投資家との交渉、また、最近改正があったストック・オプションの導入に関する相談も多いです。

弁護士業そのもの以外の活動も一定あり、スタートアップ支援の一環でVCなどと連携してアクセラレータープログラムとしてリーガルサポートを実施していることや、弁護士の新卒採用チームのメンバーとしてリクルート関連業務を行うことにも力を入れています。

ZeLoの業務部門はいくつかありますが、顧問業務をメインに取り扱う「LPO(リーガル・プロセス・アウトソーシング)部門」と、M&Aや訴訟などのスポット案件を取り扱う「PLS(プロフェッショナル・リーガル・サービス)部門」の2部門のいずれかに所属するメンバーが多いです。

私自身も、入所後2年間は顧問対応から上場企業のM&A、訴訟・紛争、ファイナンスの案件、不正調査等の業務を幅広く担当していました。色々とやってみる中で、やはりスタートアップ支援に力を注ぎたいと思ったので、2年目の後半くらいから、徐々にスタートアップ法務にフォーカスするようになりました。
今でも上場企業のクライアントの顧問対応やM&Aの案件も対応しているので、100%スタートアップ法務をやっているというよりも、多少比重を増やしてやっているイメージです。

髙木さんが仕事において大切にしていることや、仕事に対するこだわりはありますか。

スタートアップのクライアントですと、経営者の方や意思決定権限を持った方と直接コミュニケーションを取ることが多いです。

そういった方々が、ビジネスを前進させたり新規事業にチャレンジする時、また逆に有事に陥ったときに最初にコンタクトしたいと思ってもらえるような弁護士になりたいと思い、日々仕事をしています。

プライベートの過ごし方やワークライフバランスについて教えてください。

私は旅行が好きなので、休みの日は旅行に行ったりしています。土日もフルで働くことは基本的にないので、思った以上にプライベートの時間は取れています。

弁護士の良いところは比較的自由に時間を使えるところで、土日に休むこともできますし、逆に平日の夕方や夜の時間にプライベートの予定を入れて、その分土日に仕事を回すなど、自分の中で融通を利かせながら仕事ができます。仕事のせいでプライベートでやりたいことが妨げられるようなことはあまりないと思います。

また、ZeLoは所内のメンバーとのコミュニケーションも活発なので、一緒にご飯に行ったり飲みに行ったりすることも多いです。

それ以外にも、年に1回弁護士全員でオフサイトイベントを実施していて、少し足を伸ばして旅行しつつ、中長期的な事務所運営についてみんなで考えるイベントなども行っているので、そういった意味でも所内のメンバーと関わることは多いです。

今後、髙木さんがZeLoで実現したいことや、自身の将来の展望について教えてください。

私はスタートアップ支援に力を注いでいることもあり、引き続きそこにコミットしていきたいと考えています。

日々の弁護士業務として、スタートアップのクライアントをご支援する中で自分のスキルをつけていくということもそうですし、国・自治体、投資家やスタートアップ企業との連携など、より根本の「スタートアップのエコシステムを作る」という点でスタートアップ支援に携わっていきたいです。

スタートアップの立ち上げ期にはリーガルは入りにくいですし、日本はまだまだ手薄と感じるところもあるので、「リーガルはコスト」ではなく、「リーガルを武器に」と思ってもらえるようにサポートしていきたいです。

例えば、資本政策全体を見据えたファイナンス支援やスタートアップと投資家を繋ぐ存在になるなど、リーガル支援にとどまらず様々な付加価値をつけたうえで、スタートアップのエコシステムに貢献できたら嬉しいと思っています。

ZeLoへの入所を検討している方へのメッセージをお願いします。

社会に出て最初の数年間を「どのような環境で誰と働くのか」ということはすごく大事だと思います。

ZeLoは若手であっても手を挙げればいくらでも新しいことにチャレンジできる環境ですし、一緒に働く仲間という意味でも、すごく優秀な先輩たちがたくさん在籍しています。年齢が近い先輩も多いので、キャリアの描き方もイメージがつきやすいです。

色々なことに挑戦できる環境でそのような人たちと日々切磋琢磨できるというのは、自分自身ZeLoに入所して良かったなと思うことの一つです。

また、進路を考えるうえで、何でも良いので何か自分のやりたいことを持っておくと良いと思います。

もちろんやりたいことはどんどん変わると思いますし、経験を重ねていくうえで変わって良いことだと思いますが、少なくとも、こういう業務分野をやってみたいとか、自分は弁護士としてこうありたい、といった目標や将来像を持っていただくと、ZeLoでは事務所としてその思いを尊重して応援する環境がありますし、若手でも裁量をもって仕事ができるので、色々とチャレンジできて面白いと思います。

ZeLoという組織を、ぜひ一緒に創り上げていきましょう!

(写真:根津佐和子、取材・文・編集:渡辺桃)

※掲載内容は2024年12月時点の情報です。